耐震診断について知っておきたいポイント

image

平成7年の阪神・淡路大震災。平成15年の十勝沖地震、平成16年の新潟県中越地震、平成17年の福岡県西方沖地震、平成19年の能登半島地震、新潟県中越沖地震、そして平成23年の東日本大震災、ここ数年日本では大きな地震がいくつも発生しています。
各地震の被害の甚大さに省み一般的となりつつある「耐震診断」。ここでは、この「耐震診断」についてのお話をしたいと思います。

耐震診断とは

建物の設計は、地震が起こった場合に安全なものであることが求められます。これを「耐震設計」といいます。設計をした設計士がいくら「これは安全な設計である」といってもその解釈はまちまちです。そうならないように統一的に定めた基準を「耐震基準」といいます。
この「耐震基準」は、より強いものを研究した結果を踏まえて、その都度改正されてきました。
耐震診断」とは、現在適用されている「耐震基準」を用い、昭和56年5月以前に建てられた建物のどこが弱いか、どこを補強すればよいかを調査するものです。

耐震改修

耐震診断の調査によって、「耐震性に問題がある」と判断された建築物は、適切な補強工事を行う必要があります。これを「耐震改修」といいます。

この耐震改修は、通常、建物の構造等を踏まえ、補強を要する箇所の工事に関する設計図書が建築士によって作成され、それに基づき施工されます。

耐震診断も耐震改修にも費用はかかるが……

 上で説明した耐震診断も、また耐震改修にも費用がかかります。

ただ、各自治体により補助を受けられる場合もあるので、建物が所在する市町村役場に窓口に問い合わせをしてみましょう。簡単な相談も受け付けてくれる場合が多いようです。また、住宅の耐震改修による減税制度もあります。所得税については耐震改修工事を行った年の所得税から、改修費用の10%(上限20万円)の金額が控除されます。また、固定資産税については自己負担額(改修費用-助成金)が30万円以上の場合は、耐震改修を受けた住宅にかかる固定資産税が一定期間、1/2に減額されます。

耐震診断は身の安全を確保するためには必要かつ有効な手段です。また、耐震診断による調査結果は建物の資産価値を把握するための一指標にもなります。売却を予定している方なら耐震診断を受ける価値は大いにあります。補助制度や減税制度を上手に利用し、特に古い建物の所有者の方は早めに受けることをおすすめします。また、耐震改修に関しては、多額の費用を要する場合が多く、改修か建替えかという選択に迫られる場合も多いようです。そういった場合は、一社の提案だけではなく、複数の施工業者の意見を聞いた上で、総合的に判断するようにしましょう。

反対に、中古住宅の購入を検討している方は、その建物が耐震診断を受けているかどうか不動産業者に確認するようにしましょう。